Life Itself

生活そのもの

2018/10/24

赤ん坊は横にいるだけで機嫌良くなってくれる。目を見ると喃語を発する、笑う。これほどの幸せなこともないだろう。
今のまま変わらないでほしいとは思わない、全ては変わるものだ。だが、赤ん坊が笑いかけてれるこの時間を、赤ん坊と一緒に過ごすことができるこの時間をただ大切にしたい。これ以上求めるものは何もない。使い古されているような言い方だが、赤ん坊の横にいると本当にそう思う。
どんな時でも赤ん坊と一緒の妻からすれば、僕と赤ん坊の過ごし方はただのいいとこどりだとは言うけれど。
 
赤ん坊はよく泣くようになってきて、これまでは外に出るとあまり泣かなかったのが、外にも慣れたのか大声で泣くようになってきた。家で泣く時もその声量や凄まじい。本気泣きしているときは母乳を飲ませる以外に止める方法は何もないのだが、甘泣きというかまだ本気泣きには達していないときは、膝の上に座らせるとおとなしくなることが多い。見る景色が変わるからだろう。もう寝ながら見る景色にも飽きてきたのかな。
そりゃ生まれて3ヶ月半ものあいだ、ひたすら家の天井を見ていたのだ。天井に関して言えば、7年以上住んでいる僕ら夫婦よりきっと見ているだろう。天井をひらすら見ているのだから。天井のプロのようなもんだ。3ヶ月足らずでプロになった赤ん坊や恐るべし。もしかしたらシミの数や、僕には天井がどのような模様になっているかすらわからないのだが、その模様を完全に把握できるくらいになっているかもしれない。いや、把握できているだろう、だってプロなんだから。
 
とにかく、赤ん坊は座って見える景色を好むようになってきている。世界がだんだんと広がっていっている。