Life Itself

生活そのもの

2018/06/20

最近、祖母の記憶力が衰えてきていて、2,3時間前の出来事も忘れるようになっている。頻繁に祖母の家に呼び出されて、同じものを何回ももらうし、同じことを何度も言う。驚いたのは、弟の娘、僕の姪が産まれたことすら覚えていなかったことだ。弟も数年に1度くらいしか祖母に会いに来ないので、仕方がないのかもしれない。僕の母が会いに言ってもほとんど反応をしないらしく、身近なところにしか意識がいかなくなっているのだろう。何度もここで書いているように、僕の妻には天使のような笑顔で接している、たぶん今では僕よりも妻の方が好きなのだと思う。
 
もう90歳なので、単純に年齢のせいもあるかもしれないが、祖母の横の部屋に住む叔母は大変そうだ。何度も同じ言動をして、1人で外に歩きに行くなと言っても、いつの間にか1人で出てしまっている。
 
福岡に引っ越して来た頃、祖母は毎朝朝食を作ってくれていた。もう7年前の話だが、2年くらいはその生活が続いて、つまりはその期間、僕は毎日祖母と会っていた。僕としても朝食を作ってくれることはありがたかったし、祖母としてもそれが生きがいだと言ってくれていた。とても嬉しかった。心臓に病気が見つかって、1ヶ月入院をしたあとから朝食を作るのが難しくなり、それから毎日会うということはなくなった。それでも近所に住んでいるので、今でもたまに遊びに行っている。
 
祖母の記憶力は数年前から衰える一方なので、これから良くなるということはおそらくなくて、さらに悪くなっていくかもしれない。僕の子どものことは、覚えてくれるだろうか。妻のことがお気に入りなので、きっと覚えてくれるだろうとは思う。
 
最近、祖母は週に数回デイサービスに通っていて、その様子を写した写真を見るととても楽しそうだった。子どものような笑顔だった。たぶんいつもとは違うことをするのが刺激になっているのだろう。祖母にとって、一族に新しい命を迎えることは今まで何度もやってきたことだろうが、僕らの赤ん坊が産まれて少し刺激になってくれたら嬉しい。そんなに頻繁に遊びにいくことはできないだろうが、たまに赤ん坊の顔を見せに行くことができればと思っている。