Life Itself

生活そのもの

2019/11/25

娘はほとんど人見知りをしない。僕は子どもの頃から人見知りをしまくってきたので、僕の性格に似なくて良かったと思うが、最近娘の人見知りのしなさ具合が少し恐ろしくなってきた。

つくばから羽田空港へ向かう電車の中。娘はじっとすることなく、おもちゃで遊んだり、電車の中で何か面白いものがないかとキョロキョロしていた。泣いてはいなかったが何も面白いものがないとわかるとぐずりだし、妻の膝上から離れたいと少し暴れ始めた。そんなときにある駅に止まって、妻と娘が座っている目の前に60歳は越していると思われる男性が立った。娘は靴からゆっくりと視線を上げてその男性の顔を見て、男性に向かって手を差し出した。握手してくれ、遊んでくれという目。僕らはすいませんと言いつつも、その男性はとても優しくて、何度も握手をしてくれたり、娘のおもちゃで遊んでくれたりしていた。気をよくした娘は、両手をあげた。誰が見ても、抱っこしてくれという合図だった。さすがにまずいなと思ってやめなさいと言ったが、娘は「ん」「ん」と言って手を上げたままにしている。娘はその男性に抱き抱えられた。

横に座っていた僕の友人含め、知らないおじさんに抱かれている娘の状況は一体何なんだという目で見ていた。本当にすみません。優しい優しいおじさん、ありがとうございました。

娘は人見知りしないだけでなく、知らない人に絡むクセがある。

飛行機の中でもそうだった。 数人いる綺麗な客室乗務員の方に、僕らの横を通るたびに絡んでいた。スターフライヤーの客室乗務員の方々は本当に優しくて、飛行機のおもちゃをくれただけでなく、シールを貼ったプラスチックの中にチョコレートを3個入れてシャイクすると音が出るようにした物をわざわざ娘のために作ってくれた。飛行機が着陸体勢に入る少し前、客室乗務員の方はみんな前方もしくは後方に引っ込んでいたのだが、娘は後方に向かってしきりに手を振っていてる。後ろを振り向くと3人くらいの客室乗務員の方々が娘に向かって手を振り返してくれていた。娘は1分くらいずっと手を振っていたと思う。着陸した後、そのうちの1人の客室乗務員の方が娘のところにやってきて、「とても楽しませてくれてありがとう」と言ってくれた。 スターフライヤーの飛行機には娘はすでに4回も乗っていて、飛行機で寝たことはほとんどないが、ギャン泣きして困ったことは一度もない。それは客室乗務員の方々のご協力もあって娘の好奇心が抑え付けられることがないからだと思う。スターフライヤーのサービスには毎回とても感謝している。

どんどんことばを覚えてきてはいるが、まだことばを話せない状況でもどんどん人に絡んでいく娘にはある意味感心しながらも、絡まれる人に対しては心から申し訳なく感じている。ある程度の絡みであれば笑顔で返してくれるが、いきすぎると迷惑になってしまう。どうやって止めるか、またどのタイミングで止めるべきか考えていかないといけない。