Life Itself

生活そのもの

ハイハイで転ぶ赤ん坊

赤ん坊は早くもハイハイをするようになったが、まだ思うように動くことができないようでよく転んでいる。膝をついて歩くだけならいいのだが、前にも書いたように赤ん坊は膝を伸ばし手を伸ばし、ヨガのダウンドッグのポーズのまま前に進もうとすることがある。そんなときに転ぶと、普通のハイハイよりもダイナミックなポーズである分、豪快に転ぶことになる。布団の上で転ぶにはいいのだが、これまで人生のほとんどの時間を布団の上で過ごした赤ん坊に布団の上にいろ!というのは困難だし、どんどん布団の外に出てほしいと思っているくらいではあるのけれど、布団を出て畳やフローリングの上で転ぶとその分衝撃も強くなる。結構大きな音も鳴って、直後に赤ん坊はギャン泣きする。当たり前だ。
 
そんなこんなで、AmazonのCMでもよく見るような、ごっつん防止のためのやわらかリュックを購入した。これで安心だと思ったのだが、その形をよく見れば簡単にわかるように、このクッションがカバーするのは後頭部だけだ。赤ん坊は横に転ぶので、頭を打つのは後頭部というよりは側頭部である。リュックを背負う赤ん坊はとてもかわいいが、かわいくてかわいくて何度も写真を撮りたくなるくらいかわいいが、かわいいだけで意味を成していない。結局、ヘルメットを購入することにした。リュックはかわいさ目的で購入する人も多いような気がする。
 
ついさっき妻が「赤ん坊がハイハイすることに私がまだ慣れていない」と言った。ハイハイするようになった赤ん坊の行動は予測不可能である。どこに向かおうとするのか、何を手に取ろうとするのか、そして何を口に入れようとするのか注意深く観察しておかなければならない。しておかなければならないなんて言いつつ、これまで見せたことのない行動を赤ん坊がするだけで僕らにとっては微笑ましく、誇らしく感じられ、観察することにたいして大いなる喜びはあるのだが、自由に動くことができる1人の人間を目を離すことなく観察するというのはとても大変だ。
 
仕事の日、日中1人で赤ん坊を見ている妻にはますます頭が上がらなくなっている。