Life Itself

生活そのもの

生後半年

ちょうど赤ん坊の生後半年の日だった。
 
記念に手形をとったり、部屋で写真撮影などをしたが、特別なことは特に何もしなかった。昼に祖母のところへ新年の挨拶をしに出かけ、その後レンタルしてあったベビーベッドを片付け、いつものショッピングセンターへ。ベビーザらスや大型電気店で生後半年の誕生日で赤ん坊のおもちゃを購入し、家に帰るだけという普段とほとんど変わらない1日だった。
 
ただ、僕と妻、そして赤ん坊にとって今日は特別な日となった。半年何もなく赤ん坊がすくすくと育ってくれたこと、3人で幸せに生活できたことに感謝し、赤ん坊におめでとう、ありがとうとたくさん言った。特別なことはほとんど何もしなかったが、その代わりに今日3人で過ごす時間がたくさんあった。赤ん坊は機嫌がいいときもあれば悪いときもあったが、祖母や叔母にもかわいいと言われ、その後従兄弟家族が我が家に訪ねてくれてかわいいと言われ、また僕と妻に何度も何度もかわいいと言われ、まんざらでもない様子であった。
赤ん坊は我が家の王女である。我が家の中心である。祖母の家に行ったときだって、家にいるときだって、中心は必ず赤ん坊になる。赤ん坊はそれを自覚し、そうでなければ機嫌が悪くなる。半年かけてそれだけ存在が大きくなった。産まれた瞬間から我が家の中心は赤ん坊になったが、周囲に与える影響は成長するごとに大きくなっているように思われる。赤ん坊の表情や仕草というものは、それに触れるすべての人を(反感さえ持っていなければ)幸せにする。半年で表情はとても豊かになった。できることが増えたが、まだ意のままにならないことがたくさんあって、不器用に手足を動かしているその仕草がとても愛おしい。
何をデレデレと書いていると思われるかもしれないが、赤ん坊の前ではひれ伏せて、親バカであることを自覚して書くしかないのである。