Life Itself

生活そのもの

2018/10/19

ヨガスートラの講座を受けて、その感想文を書くよう依頼があったので、ここにアイデアをまとめ、今日の日記とする。
 
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日本語訳でも数冊出版されているヨガスートラは、どの本を読んでも難解な印象を受けますが、通読すること自体はそう難しいことではありません。どの本も現代の状況に置きかえて丁寧に解説されています。ですが、本を読んだだけではこれほど手応えを感じない本もそうありません。それは、ヨガスートラが実践を、自らが体験することを強く要求するものであるからだと思います。
 
哲学書の類は、本を通読することで、哲学者が辿った思考を追体験することができるという意味において大きな体験の一つとなり得ますが、ヨガスートラは読むことが体験となるような書物ではありません。ヨガスートラを読むという体験自体に大きな意味はないと思います。
 
ヨガスートラは、読むことで体験するのではなく、読みながら体験するものです。ヨガをしながらヨガスートラを実践する。普段の生活でヨガスートラを実践する。これは、普段ヨガを学んでいる方には受け入れやすいものであるかと思いますが、実践する、体験するということはあくまで個人的なものに留まります。
 
ヨガスートラの講座では、ヨガスートラを読みながらその場で体験し、実践します。また、各々が体験したことを持ち寄って共有し合います。○○先生は講座のオーガナイザーであり、進行役を務められますが、○○先生も含めて皆でヨガスートラについて考え、実践します。
 
ヨガスートラを通じて体験・実践したことは、参加者によって大きく異なります。講座の中でのそれぞれの体験・実践について共有を行うことで、その体験・実践の意味は変化していきます。その体験は個人に留まらず、大きく膨れ上がった体験となります。本を読むだけではただ頭の中を通過していったものが、大きな体験として身体に・心に残ります。ヨガをすることで身体に変化が生じることに気づくように、ヨガスートラ講座の後には、講座の前とは変化が生じていることに気づきます。
 
ヨガスートラの講座を終えたいま、ヨガスートラに触れるということがいかに生活や考え方に影響を与えるものであるかということを強く実感します。冒頭に書いたように、1人でヨガスートラを読むだけではそれは感じにくいことです。
 
インド哲学やヨガスートラに少しでも興味をお持ちでしたら、複数名で一緒に学ぶことができるこの機会に参加されることをお勧めいたします。