Life Itself

生活そのもの

2018/03/19

今日は脳のMRI検査を受けた。以前からここでも書いているように、寝る時のピクつきがあるということと、一度軽度の突発性難聴と診断されたときに「あなたの症状は通常の難聴とは違うから一度MRI検査を受けることをおすすめするよ」と言われたことから、子どもが産まれる前のこの時期に一度検査を受けることを決めた。

 

通っている病院を通してMRI検査の予約をしてもらう時に、「閉所恐怖症はありますか」と急に聞かれて半ば見栄の気持ちもありながら「ありません」とは答えたものの、いささか不安であった。妻が子宮筋腫の検査を受けるためにMRI検査を受けたことがあったのでどうだったか聞いてみると、怖くはなかった、大きな音がするのでヘッドフォンをさせられて音楽を聴きながら20分くらい…クラブ・ミュージックみたいな感じよ、とよくわからないことを言っていて、まったく不安は解消されなかった。

 

で、検査が終わって10時間近く経過した今、思い返すとたしかにクラブ・ミュージックみたいではあった。ただ全く楽しくなかった。音楽にあわせて体を揺らすことも許されない30分。頭をがっちりと固定され、「音が少しうるさいのでヘッドフォンしますね」「動かれると(…うんたらかんたら)、ということで30分頑張ってくださいね」などと言われて、それに対して覚悟する時間も与えられず、すぐにあの変な筒みたいな機器の中に入れられた。機器の中に入っていくと、見た感じ以上に圧迫感がある。この状態で30分。数十秒してドでかい音が鳴り始める。ヘッドフォンからはクラシックだか何だか知らないが音楽は流れているのだが、機器が発する音が大きすぎて意味をなさない。音は機械的な音という意味では確かにクラブ・ミュージックみたいで体全体を揺らすほどの大きな音ではあるのだが、非常に不快だ。救いだったのはずっと同じ音が鳴るというわけではなく、ビンビンビンだとかズーンズーンだとかドゥイドゥイドゥイだとかといった感じで音が変わる。全く音が鳴らない時間もある。音によってはヘッドフォンから流れている音楽もきちんと聴こえてきた。

とにかく不快でできれば二度と体験したくはないが、30分の間、身動きを取れない閉所にいるということと、ずっと鳴っているドでかい音に対して耐えることができたのは、おそらくヨガをやっていたからだと思う。何回も音にとらわれてしまいそうになったが、そのたびに呼吸に意識を向け、またあまり聴こえることはなかったが、ヘッドフォンから小さく流れている音楽に意識を向けた。機器から聞こえる音は頭のすぐ近くから鳴っていてその大きな音を気にしないようにするということはできなかったが、呼吸に意識を向けていれば次第に心は落ち着いてくるものだ。検査が終わるまで計7曲流れたのだが、その6曲目にエンニオ・モリコーネの曲が流れたときは、その状況だったからかとても感動した。